汚い字の性格は極度の心配症か自信家
筆跡診断では綺麗な字でも汚い字でもどちらも同じ性格になる場合があります。
筆跡心理学において文字を見るときは綺麗な字と汚い字という考え方はしません。
どのような筆跡特徴が出ているのかを見るのであって、それが綺麗にかけている、汚く書いているということは診断には影響しません。
例えば以下の「国岡」という漢字を見てください。
左のほうが乱暴に書いてありますが、どちらも筆跡診断においては
「接筆開(せっぴつかい)」という筆跡特徴が取れるのです。
接筆開は、縦棒と横棒の重なり方の幅が広い場合に取ります。
この丸で囲った部分ですね。この開き方が広い=接筆開となります。
一見、汚い字とそうでない字は別々に見えますが筆跡特徴という意味では同じ扱いとなります。
精神的にいつも疲れている
汚い字をどう定義するかによりますが、例えば以下のような字を書いている方がいたとします。
「日」・「口」に当たる部分とか「車」「白」に当たる部分の隙間が潰れしまってグチャグチャとした書き方になっていますよね。
これは「空間つぶれ型」という筆跡特徴が現れています。
読んで字のごとく空間を潰して書いてしまうクセのある方の特徴です。
空間つぶれで字を書く人の性格としては、字のつぶれがそのまま心のつぶれになってしまっています。
精神的に大変疲れている、心が潰れそうになって苦しいという心理状態です。
まれにこの心の苦しさを糧として芸術方面にエネルギーを発揮する方もいらっしゃいます。
この字をいつも書いている人は心が疲れている状態や気持ちがいつもモヤモヤしている状態が普通と思い込んでいる可能性もあります。
いつも結論が出ず、未来が良くなることを運頼みにしていたり、考え出すと堂々巡りになる人で知らずにこの字を書いていたら要注意。
意識して空間がつぶれないように字を書きましょう。
また周りでそのような状況の方がいたらさりげなく、字をハッキリと大きく書くようにアドバイスしてあげてください。
大きく字を書こうとすると必然的に空間がつぶれにくくなります。
精神だけでなく肉体的にも疲れている
「線結滞(せんけったい)型」という筆跡特徴があります。
このようなものです。
線を引っ張る時にブレている書き方です。
この字に急に変化した方は、大変に注意が必要です。一時的にかなり精神的なストレスを感じそれが肉体にも出ている方です。
実は、太宰治が自殺する間際の原稿用紙の字がまさにこの線結滞型になっています。
急にこの字を書き出す人もいらっしゃいます。
過去、配置転換で自分の性格と全く合わない部署になってしまった方の筆跡を見たら、上述の空間つぶれ型と線結滞型が両方出ていました。
それを指摘すると、自分では気が付かなったらしく「本当ですね!」と驚かれていました。
その方は知らずに精神的にかなりストレスを感じていたはずです。
異動願いを出す決意をされて帰って行かれました。
また線結滞型の字の特徴として、字がブレるというところがポイントですので、以下のような状況では線結滞型とは取りません。
- 書いた紙を敷いた所に歪みがある
- 机ががたがたしている
- 持病などで元々、手や腕が震えている
しかしながら手や腕の震えは病気の兆候の可能性もありますので本人が自覚していない場合はそれとなく医師の診断を勧めることもお勧めです。
人とのトラブルが平気でいざという時、頼りになる
もしその人がこのような字を書いていた場合、他人とよくトラブルを起こす性格と言えます。
そして本人は他人とモメることをそれほどおかしなことだという自覚もあまりない場合が多いです。
そのくらいのイザコザは普通、という感覚の持ち主です。
この字の特徴を「異常接筆(いじょうせっぴつ)型」と言います。
類型としては以下の字も同じタイプです。
実はこの字は1976年に殺人事件を起こした犯人の宇治川正という人の字です。
異常接筆という筆跡特徴の名前は実は犯罪を起こすような人に多かったためこの名前がつけられました。
トラブルを普通と捉える思考をすることで、いざというときは平気でなんでも出来てしまう頼れる一面もあります。
怖いもの知らずの自信家
もしこのような字も汚いという評価になるとしたら、このような字を書く人は大変な自信家タイプです。
筆跡心理学では「強連綿(きょうれんめん)型」といいます。
草書体をさらに崩して読みづらくなっている字の書き方です。
本人は読みにくいことを知ってか知らずかそのような字を書きたがります。
怖いもの知らずで集中力もあります。
かの剣豪、宮本武蔵もこの字でした。
こんな字です。
相手に読んでもらう字を書くときに読みづらい字を書くということは
「これでも読めるでしょ」と人に委ねる心理が伺えます。
つまり自分にいつも自信がある状態なのですね。
自分中心に考えるワンマンリーダータイプ
強連綿型をさらに読みづらくしたような字を書く場合、
「超越字(ちょうえつじ)型」という筆跡特徴になります。
これはもう普通には読めません。
文脈から推測して読まなければ解読が難しい書き方です。
こんな字です。
このような字を書く人はもはや読み手を意識していません。
自分が書きたいように書く。
読みたければ読め
という自分中心の考えをしがちで創業者とか能力が非常に高い人が書きます。
実は、上の字は織田信長です。
「無油断」と書いてあるのですが読めないですよね?
字が汚い人の性格まとめ
汚く見える字の書き方によって以下の特徴が考えられます。
- 精神的にいつも疲れている
- 精神だけでなく肉体的にも疲れている
- 人とのトラブルが平気でいざという時、頼りになる
- 怖いもの知らずの自信家
- 自分中心に考えるワンマンリーダータイプ
精神的に疲れているか、もしくは大変な自信家タイプで人との争いにも動じない
そんな両極端のどちらかの性格をもつことになります。
通常、精神的にストレスが溜まり、かつ自信家の筆跡が混ざることはあまりありません。
もし混ざっていたら、自信家故にトラブルが続きそれがストレスになっている可能性もありますが、、、。
以上、字が汚い人の特徴でした。
どうぞ参考にしてみてください。